Gallery のある寺町通は画廊や古美術商の多い通り。

二条を下がったところにある清課堂さんは、現存するもっとも古い錫工房。
錫・銀・各種金属工芸を扱っておられますが、店舗・工房と併せて、蔵と茶室、和室をつかったギャラリーがあり、素敵な催しを開催されています。
以前、すごく気になった金工作家さんがいて、所在を探していたら、過去に清課堂さんのギャラリーで展覧会をしていた。
それからというもの、興味惹かれていた『蔵』での展示。
21日(月)から始まった 『美器』 の DM を頂いたので、興味津々。
『自家製 サングリア と ワイン を振る舞います』 とあるし、Gallery 相方に連れて行って貰おう! と目論んでいたが、よくよく見ると 『本展は、変則的に夕方から夜にかけての3時間のみの展覧会となっております』 との内容。
・・・
仕方ない、1人で行ってくるか・・・。
ってことで、昨日の仕事帰りに立ち寄らせて頂きました。
展覧会開催時刻になると、徐々に日が落ちて来て、蔵からの やわらかな明かりに誘われるように中へ。
薄い布で仕切られた空間は、静かで涼しい。
間隔を置いてスッと立った台の上に、器の画像。
この展覧会、京都造形芸術大学の5名が、アート・プロデュース、グラフィック・デザイン、建築設計、インテリア・デザインなど、それぞれの専攻や技術を活かし、優美な錫器から感じ取ったものを表現したというもの。
展覧会のカタチは数多く存在し、何を優先するかは開催する人間の価値観による部分が大きい。
それによって、展覧会の意味も大きく違ってくる。
極端な話、売る事が目的のものから、見せる(発表する)事を目的とするものまで、様々なのだ。
それは、良い良くないの問題ではない。
しかし、展覧会のトータルプロデュースや空間演出の持つ意味は大きい。
そういった意味で、異なる分野の5名が1つの展覧会を作り上げるという試みは面白く、それをサポートしたギャラリーの心意気が感じられる展覧会でした。

時間的にも余裕がなかったので、おすすめ頂いたにもかかわらずご遠慮した、店頭での振る舞い(生ハム!ワイン!サングリア!)とっても美味しそうでした~。
キンと冷えた錫の器が用意されていて、その水滴を纏う錫の様子が(この暑い季節、特に)たまらなく魅力的で、素敵でした。
美器−優美な錫器の、匂い立つエロスに溺れる−
期間:2010年6月21日(月)〜2010年6月27日(日) ※会期中無休
時間:午後5時〜午後8時
会場:清課堂ギャラリー
京都市中京区寺町通り二条下る妙満寺前町462
電話:075-231-3661
関連イベント:会期中18:00より、清課堂店舗前にて自家製サングリアとワインを振る舞います。雨天時は店内にて。